マディソン郡の橋
「マディソン郡の橋」という映画をご存じでしょうか。
ずいぶん前の映画なので、若い方はご存じないかもしれませんね。
1995年に公開され、数々の賞を受賞した作品です。
主演は、クリント・イーストウッドとメリル・ストリープという実力派の二人です。
メリル・ストリープは、この作品でアカデミーの主演女優にもノミネートされました。
既婚女性とバツイチ男性の許されない大人の恋のお話です。
賛否両論あるテーマなので、好き嫌いも大きく分かれる作品です。
正直なところ、私も、大好きな作品ではなかったのですが、最近、近所の駅中図書館のような本棚で見つけたので読んでみました。
ここでご紹介する理由としては、
① 映画の原作のわりにチャレンジしやすいボリュームであること
② ストーリーがシンプルで非常にわかりやすいこと
こんな感じです。
シンプルなストーリーなので、映画を見た後であれば、情景描写を適当に読み飛ばして、セリフを追いかけるように読み進めても十分理解ができます。
好きなシーンだけ探して読んでもいいですし、映画と違うところを探しながら読むのもいいと思います。
このストーリーが大好き!と思った方は、じっくり細かいところまで味わってください。
映画を観てから読む原作としては、気軽にチャレンジできる作品です。
翻訳本もあるので、映画でなくそちらを読んでも良いと思います。
子供向けでない英語の本を読んでみたい・・と思っている方にとって、良いきっかけになれば嬉しいです。
映画の原作本、おすすめです。
英語の本を楽しめるようになりたい!
でも、子供向けの本では、やっぱりちょっと物足りない。。
そんな方もいらっしゃると思います。
私自身も、絵本や子供向けの本は大好きですが、そればかりだと、日本語でも英語でも、もう少し読み応えのあるものが読みたくなります。
でも、大人向けの本はハードルが高そう。。
難しいかもしれないし、読めるか分からない洋書に手を延ばすのはしんどいですね。
そんな時、ずばり、映画の原作本がおすすめです。
一番の理由は、「映画の原作は、傑作である可能性が高い」からです。
映画にまでなるということは、原作は面白いはずですよね。
日本でも、よく漫画をもとにドラマや映画がつくられますが、実写版がイマイチだったとしても、原作の漫画はほぼ間違いなく面白いものでしょう。
また、映画を先に見て事前にどんな話か分かっていると、英語の本も、ぐっとハードルが下がります。
配役のイメージもわきますし、外国人の名前が覚えられない・・という方も、「これは、あの俳優だな」というイメージがあればだいぶ読みやすくなります。
もともと好きな映画があれば、その原作を手に取ってみましょう。
選び方としては、「ストーリーがしっかりあるもの」が良いです。
映画の中でも、アクションものや、ホラーなど、映像で魅せるタイプではなく、
恋愛もの、感動ものなど、起承転結がしっかりしている作品を選びましょう。
文字だけの世界でも楽しめるものが良いですね。
お気に入りの作品を原書で読むなんて、わくわくしませんか?
ストーリーが分かっていて、イメージもできているものなら、セリフを追っていくだけでも充分楽しめるものです。
情景描写は、見慣れない単語が多かったり、読み取るのが難しいことが多いです。
その辺はひとまず置いておいて、まずはセリフを中心に読んでみましょう。
セリフを読んで、「あ、これはあの辺の場面だな」とイメージできたら、その前後もちょっとずつ読んでみる。
よくわからなかったら、また次のセリフに・・などという読み方で良いと思います。
一語一句、全部を読む必要はありません。
大好きな映画の原作本、ぜひチャレンジしてみてください。
高校で英語が嫌いじゃなかったなら。
高校で英語は嫌いじゃなかった・・でも、それ以来とくに勉強してない。
そんな方も多いのではないでしょうか。
高校で習う英語は、とてもレベルが高いです。
それなのに、英語は全くダメで・・と思い込んでいらっしゃるとしたら、本当にもったいないです。
中学で習う英語をマスターしたら、それは、英語圏で生きていけるレベルです。
高校で習う英語は、中学までの英語ができていないと、決してついて行けません。
これは多少の努力ではどうにもなりません。
英語は、ひとつひとつ積み重ねて学んでいくものだからです。
高校の英語がそれほど苦でなかった方は、たくさんの英語のコンテンツを楽しむことができるはずです。
そんな方に、まずこの一冊をチャレンジしてほしいです。
Harold and the Purple Crayon(Crockett Johnson 著・イラスト)
私が、アメリカで出会った本の中で、一番わくわくした本かもしれません。
子供と一緒に読みながら、この先どうなるんだろう?と、ページをめくるのが楽しかったのを覚えています。
古い本ですが、いまだに多くの人から愛される一冊です。
文章は、文字数が少ないわりに、倒置法が使われていたりして、読みやすいわけではありません。
でも、知らない単語の意味を調べた後は、雰囲気で読んでみてください。
全てをきれいな日本語に置き換えて読む必要はなくて、英語をそのまま雰囲気で味わってみてください。
日本語版も出ているようですが、ぜひ英語の世界に飛び込んで、わくわくしてみてほしいです。
翻訳という仕事。
翻訳という仕事にも、いろいろ種類があります。
大きく分けると、このような3つです。
・文芸翻訳
・産業翻訳
・映像翻訳
文芸翻訳とは、小説など、文芸作品の翻訳です。
名の売れた翻訳家が活躍する分野であり、長い下積みをする人もいます。
順調に稼げるようになるには、努力だけでは難しい世界とも言えます。
産業翻訳は、機器のマニュアルや取扱説明書、広告、WEBサイト、法律文書、医療文書など、様々な分野の翻訳があります。
いろいろな仕事があるので、仕事のチャンスもたくさんあります。
英語だけでなく、専門分野の知識を深めていく必要があります。
最近は機械翻訳の精度が上がってきているので、仕事が減っているだけでなく、単価も安いです。
ただ、分野によってはまだ仕事の機会も残っていると言えますので、どんな分野ならやっていけるのか、しっかり見極めていく必要があります。
映像翻訳は、ご存じの通り、映画やドラマの字幕、吹替などに使われる翻訳です。
何秒のセリフは何文字で訳す、など、他の翻訳とは違う技術が求められます。
この分野も、機械翻訳の精度が上がり、職人技を持っているような人でないと、なかなか生き残りは難しそうです。
このように、翻訳の世界は、なかなか厳しい世界になりました。
私が学生のころ、「翻訳は機械にはできるようにはならない。人間にしかできない仕事だ。」といっている教授がいました。
その教授の言葉を信じて翻訳者になったわけではありませんが、すでに予想できなかった世界が来たんだなぁと思うことがあります。
機械翻訳の精度がいくら上がっても、微妙なニュアンスや、話し言葉など、どうしても人間が手直ししないと難しい部分は残っていくと思います。
ただ、機械が下訳をしてくれる時代では、お金を出して翻訳を依頼する分野もどんどん限られてきます。
翻訳に興味のある方は、それぞれの分野を研究して、機械と共存していける道があるのか探りましょう。
私も、法律関係の文書を専門に訳していますが、まだまだ試行錯誤の日々です。
何より経験がものをいう世界です。
独自の道を切り開くチャンスは思わぬところにあると思います。
がんばっていきましょう。
ほのぼのする英語の絵本。
今日ご紹介したい本はこちらです。
『Ribbit!』Rodrigo Folgueira(著)
タイトルの ribbitというのは、カエルの鳴き声を表す単語です。
「リ”ビッッ (ト) 」と、カエルの鳴き声のように勢いよく発音してみてください。
出だしを、気持ち「う」という時のような口の形にすると、「R」の発音がうまくいくと思います。
カエルの鳴き声のタイトルですが、表紙のイラストは、ピンクのブタさんですね。
どういうことでしょう?
ある日、カエルの一族が住む池に、突然このブタさんが現れました。
なぜか石の上に座っていて、何をしているのかと思うと・・
突然「Ribbit!」と鳴きました。
・・え!?
あなた、カエルじゃないよね?
カエルたちはびっくりします。
しばらく観察していても、またブタさんは「Ribbit!」と鳴きます。
そして全く動こうとしません。
カエルになりたいと思っているのか、はたまた自分はカエルだと信じているのか・・?
困ったカエルたちは、他の動物たちに助けを求めます。
さて、どうなっていくのでしょう。
とても、ほのぼのとしていて、心温まるお話です。
イラストも、日本の絵本に負けないくらい、カラフルでかわいいです。
辞書を引きながらでも楽しめると思いますので、ぜひ挑戦してみてください。
英語が苦手な人も、まずはこの1冊。
本屋さんで何気なく手に取った一冊。
とてもシンプルな単語で、字も大きくて読みやすい。
子供も大好きなシリーズですが、中でもこの一冊はお勧めです。
『There is a Bird on Your Head!』 Mo Willems (著)
シンプルな文章なのに、物語はどんどん展開していきます。最後はどうなる!?
児童書は、ちょっと大人には物足りないことも多いですね。
かわいいし、楽しい。
でも、大人向けの本を読んだ時ほどには満たされない。
そんなことが多いですが、この本は物語の展開が楽しくて、思わず笑ってしまいます。
子供も大人も楽しく何度でも読める本です。
英語の本も、わかると面白いじゃん!と思わせてくれる、お勧めの一冊です。
日本語訳も出ています。見比べて楽しむのもいいです。
でも、最初は絶対に英語で読んで、言葉の楽しさを感じていただきたいです!
『あなたのうえにとりがいますよ』 モー・ウィレムズ著