翻訳という仕事にも、いろいろ種類があります。
大きく分けると、このような3つです。
・文芸翻訳
・産業翻訳
・映像翻訳
文芸翻訳とは、小説など、文芸作品の翻訳です。
名の売れた翻訳家が活躍する分野であり、長い下積みをする人もいます。
順調に稼げるようになるには、努力だけでは難しい世界とも言えます。
産業翻訳は、機器のマニュアルや取扱説明書、広告、WEBサイト、法律文書、医療文書など、様々な分野の翻訳があります。
いろいろな仕事があるので、仕事のチャンスもたくさんあります。
英語だけでなく、専門分野の知識を深めていく必要があります。
最近は機械翻訳の精度が上がってきているので、仕事が減っているだけでなく、単価も安いです。
ただ、分野によってはまだ仕事の機会も残っていると言えますので、どんな分野ならやっていけるのか、しっかり見極めていく必要があります。
映像翻訳は、ご存じの通り、映画やドラマの字幕、吹替などに使われる翻訳です。
何秒のセリフは何文字で訳す、など、他の翻訳とは違う技術が求められます。
この分野も、機械翻訳の精度が上がり、職人技を持っているような人でないと、なかなか生き残りは難しそうです。
このように、翻訳の世界は、なかなか厳しい世界になりました。
私が学生のころ、「翻訳は機械にはできるようにはならない。人間にしかできない仕事だ。」といっている教授がいました。
その教授の言葉を信じて翻訳者になったわけではありませんが、すでに予想できなかった世界が来たんだなぁと思うことがあります。
機械翻訳の精度がいくら上がっても、微妙なニュアンスや、話し言葉など、どうしても人間が手直ししないと難しい部分は残っていくと思います。
ただ、機械が下訳をしてくれる時代では、お金を出して翻訳を依頼する分野もどんどん限られてきます。
翻訳に興味のある方は、それぞれの分野を研究して、機械と共存していける道があるのか探りましょう。
私も、法律関係の文書を専門に訳していますが、まだまだ試行錯誤の日々です。
何より経験がものをいう世界です。
独自の道を切り開くチャンスは思わぬところにあると思います。
がんばっていきましょう。